映画製作者ドン・シンプソン&ジェリー・ブラッカイマー

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ジェリー・ブラッカイマー製作
Pearl Harbor
パール・ハーバー

プロダクションノート

ハリウッド流

結果的には、史実よりもハリウッドルールへの忠誠を貫いた本作品。それ故批判が多い。だが、その裏側は苦労の連続であった。ディズニー会長マイケル・アイズナーは予算を出し渋り、製作のジェリー・ブラッカイマーはキャストをめぐって、ミラマックスと泥仕合。予算に不満を持った監督マイケル・ベイは4度も降板を宣言した。シーンを大幅にカットし、キャストとスタッフが減給に応じて初めて企画は軌道に乗った。

コンセプトから難題

「パール・ハーバー」はコンセプト段階から難産だった。監督マイケル・ベイはディズニー屈指のヒットメーカーになっていたが、「アルマゲドン」以来、おもしろい脚本に恵まれないのにイラだち、1999年には20世紀フォックスへの移籍を表明していた。過去「アルマゲドン」にGOサインを出した、スタジオ会長ジョー・ロス(当時)はベイをオフィスに呼び、次々と企画を披露したが、短気で有名なベイはすべて拒否した。だが、ディズニーはベイと、映画2本(1本はアルマゲドン)を撮るという契約を交わしているので、なんとしてでも仕事を与えなければばらない。2週間後の話し合いでも進展はなかった。しびれを切らしたベイが帰ろうとしたとき、プロダクション部門の責任者トッド・ガーナーが真珠湾攻撃に関する映画を提案してきた。ベイは、「そんな馬鹿げた映画、誰が作るのか」と最初当然のように拒否した。

パールハーバー誕生

子供の頃アリゾナの記念碑を見たガーナーは、1人の女性を奪い合う戦闘機乗りの兄弟の物語に真珠湾攻撃という歴史的事件をからませるアイディアを密かに温めていた。詳しいストーリーをガーナーが提案すると、ベイは渋々と納得した。脚本を担当する事になったランダル・ウォレンスは兄弟の設定を親友に変え、さらに1942年の東京空襲をフィナーレに付け加えた。真珠湾攻撃という大きすぎるテーマはとても自分一人ではムリだと感じていたベイは、デビュー作から手を組んでいるジェリー・ブラッカイマーに協力を求める事になる。

製作費で大騒動

ベイの前作「アルマゲドン」は大ヒットしたが、製作費を3500万ドルもオーバーした。コストを抑えて株主の気を引きたいディズニー会長マイケル・アイズナーは、億単位の企業案件を決定するディズニーの戦略計画委員会に「パール・ハーバー」の企画を委ねた。2億800万ドル、1億8600万ドル、1億7600万ドルと製作費を下げても却下され、最終的に認められた額は1億4500万ドル。だが、アイズナーがさらに予算を削るよう指示すると、嫌気がさしたスタジオ会長ジョー・ロスが、1週間後に辞任を表明、新会社レボリューションスタジオを設立した。(本サイトの2000年1月15日のニュース参照)

1億3500万ドル

これに怒ったアイズナーは「パール・ハーバー」の製作の中止を命令。アイズナーは思い通りの条件でなければゴーサインを出さないつもりであった。ジョー・ロスの後任ピーター・シュナイダーも巨費を投じる事に乗り気でなかった。作品が反日感情を煽る事を懸念していたからだ。アイズナーとシュナイダーは共同でさらに製作費を1000万ドル削るよう要求。ベイとブラッカイマーはなんとか800万ドル切りつめ、1億3700万ドルにしたが、それでも納得しない。いらだったプロダクション部門のガーナーは、アイズナーに決断を迫った。だがアイズナーはまだまだ製作費を下げられるだろうと思っていた。東京空襲も、ルーズベルト大統領の演説も、戦艦オクラホマのシーンもいらない。だが、ベイには限界であった。結局製作費は1億3500万ドル、500万ドルまでは追加OK、超過分はベイとブラッカイマーの自腹となった。

出演者

出演者のギャラも削られた。ベン・アフレックは1200万ドルを235万ドルにされた。資金不足のせいで、知名度の低い俳優を雇わざるをえなく、看護婦役にはケイト・ベッキンセール、準主役のパイロットにはジョシュ・ハートネットが選ばれた。だが、ハートネットの次作の権利はミラマックスが所有していた。ベッキンセールが先にミラマックス作品に出演することを希望していて、さもなければハートネットを「パール・ハーバー」には出さないつもりであった。ブラッカイマーとミラマックスがもめにもめて、結局はミラマックス側が折れる事になった。

結局ハリウッド流の映像で勝負

資金不足からシーンを大幅にカットし、大物俳優も確保出来なかったため、結局ベイとブラッカイマーは映像で勝負するしかなかった。17隻の船を爆破し、ベイの好みという理由で緑色の零戦を登場させ、7秒間に爆弾350発を爆発させ、米海軍の協力により、本物の空母を登場させるなど、史実はともかく戦闘シーンだけは手が込んでいた。それでも予算不足が目立つシーンが多いが、ベイは1億3500万ドルでこれだけ出来れば満足だったようだ。

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